ヒカルとフジ

もう分かったよって感じかもしれませんが(笑)、東京少年のヒカルとフジについても語らせてほしい!!
この二人にはトキメキと謎が多いんだ!!

八割がた私の想像なので、薄目で見てください…

それぞれの関係性

まず、私が思う図式です。

サクラオとキクのカップルをなぞるように、ヒカルとフジもお互い惹かれ合ってしまって、サクラオとお兄ちゃんはヒヤヒヤです。笑
男に惚れると、自分たちみたいに幸せになれないからやめなさい、っていうのがサクラオの忠告。

ヒカルとフジの関係性

幼なじみのサクラオとキクと同じく、ヒカルとフジも幼なじみと思われます。

祝先生(ロクのおじいちゃん)の塾に二人とも通っており、そこで二人は知り合い、サクラオにも出会う。
ヒカルは自営業で忙しい家庭の末っ子で、親にかまってもらえないため、放課後はほぼ塾。
フジは祝先生・サクラオに面倒を見てもらっていた理由を「連の土地だから」と言っていましたが、帰っても親戚の家で肩身は狭かったでしょうし、優しい先生とお兄ちゃんがいる塾があったら通うでしょうね…

ヒカルとフジは、お互い寂しい放課後を埋めるために塾に通っており、何となく仲良くなったと考えています。

作中でフジがヒカルに抱きついたとき、「フジくん、光さんのこと好きだったんだ!!」と読者を驚かせるわけですが、
私の持論としましては、フジが一方的に想いを寄せているわけではなく、ヒカルとフジは両想いだけれども、サクラオの忠告を守って女と付き合うようにしている、という状態だと思っています。

ヒカルのフジへの想いが表れている表現として、
・ヒカルのことも考えてるという言葉に対して「云って“くれなくても”いいよ」
 →ヒカルのことも考えてるとフジが云うことが、ヒカルを喜ばせるという前提がある?
・フジが抱きついたとき、“いったん”受け止める
 →本当は抱き返したいけど、サクラオの忠告(と、ロクが見てる)があるので放す
・抱きつくのは「後にしろ」と云う
 →(後なら抱きついていいのかよ。てか夜に何するつもりなんだ。云ってくれ。お願いだ。)

一方のフジもヒカルの気持ちを試すような言葉選びをしているわけで…
・昔から兄のこと“しか”頭にないだろというヒカルに対し、「ヒカルのこと”も”考えてる」
 →兄のこと“しか”って何?ヒカルのことも常に考えてるんだけど。好きなんだけど。大好きなんだけど。分かってないの、むかつくわ~~!!
・云って“くれなくても”いいよというヒカルに、「女を選ぶ”くせに”」
 →ぼくがヒカルより兄のことで頭がいっぱいなことに怒ってるみたいな言い方だけどさ、そっちだって女と付き合ってるじゃん、言われる筋合いなくない?!てか、付けたしって何だよ、兄への気持ちとヒカルへの気持ちは違うんだけど、そんなことも分からないの?!むかつくわ~~!!

…この嚙み合わない会話が、二人の沼の根源なんですね。いらない意地張ってるのも、サクラオとキクそっくりだ。

フジとキクの関係性

キクは35-6歳くらいで、フジは一回り年が離れているとのことですが、まだ学生なので20歳前後かなと。
フジが8歳の時に二人のお父さんが亡くなり、キクが親代わりになりました。
三者面談とか…お兄ちゃんがいったのかな…ドキドキ…

この異母兄弟は、出会うとお互い口悪く突き放し合うわけですが、お互い嫌いなわけではなさそうです。
キクは人に嫌われることで自分の罪を償おうとする人だし、フジはそれを察しているので好きなそぶりをみせない。
キクはフジの性格を見越して、ヒカルにロクの送迎を任せるなど、フジの性格を熟知している…。
結構この兄弟、お互いのことが分かっている…尊い…

なのに、幼いころからわだかまりがあるし(キクに旋毛が無いことで父親に認められないなど)、同じ家には住めないし、普通の兄弟にはなれない…という、クソデカ切ない感情がフジの胸にずっとあるわけです。
母は違っていても、唯一頼れる身内でしょうからね…

ヒカルとキクの関係性

兄に対してクソデカ切ない感情を抱いているフジを、ヒカルはずっと隣で見ているわけです。
なのにキクときたら、フジに会ってもそっけないし、仕事で十数年も海外に行ってしまうし。もっと弟を大切にしろよ!!とヒカルが内心思っていて、キクのことをあまり好きじゃないと感じます。

ヒカルがロクに、ツノメガワの再婚相手が連玄菊だと告げた後、「連玄菊のこと気に入ってるみたいだし」とロクを”責めるように”言います。
おれの憧れのサクラオがいながら、連玄菊を気に入るなんてと責めるのもあるかもしれませんが、そもそもあまり好きではないのでは…

また、キクのことはフジの前でも「連さん」と言います。フジも連さんだけど、「玄菊さん」じゃないんだ…って、少し距離感を感じます。
叔父さんのことは「季彦さん」って呼んでたのにね…

一方のキクは、フジの性格を見越してヒカルにロクの送迎を任せていたので、ヒカルのことを信頼している印象です。

二人とサクラオの関係性

二人にとってサクラオは、頼れるお兄ちゃん的な存在。
特にヒカルはサクラオのやることを真似して、あんな人になりたいと憧れている。

サクラオさん、恐らく二人が両想いだと気付いています。
本人達から相談されたか、サクラオが自分で気付いたか、どちらのパターンもおいしいと思いますが…

そのうえで「男に惚れるな」と忠告したと思います。
突然脈絡もなく「おれは男が好きだったんだけど、真似すんなよ」と言うのは驚かせてしまうので、二人が両想いと察して「幸せになれないからやめておけ」と言ったのでは。

でも自分で禁止しておきながら、二人には仲良くしてほしいサクラオさん(けっこう勝手)。

フジが「ヒカルにこの頭を見せてない」と言うと、サクラオは”表情が和らいだ”とあります。
この前にサクラオはヒカルと会っていて、その時は「絶交だ」と言っていたでしょうから、フジには仲直りする意思があると分かって”表情が和らいだ”のではないでしょうか。また、サクラオはヒカルに会った時に、フジとの近況を聞き出しているのも優しいですよね…。

そして、フジが女子に鍵を売ったことに対し、サクラオは「ほどほどにしとけ」と。
普通は「何してるんだ?!」とか言いそうですが、「ほどほど」という塩梅が意味深です…

また、フジがヒカルに謝ることができずに河惣フルーツを一人で出て行ってしまった時、ヒカルに目配せで追いかけるように指示したのもファインプレーです。サクラオ優しい。

ただ、それならもう付き合わせてやってくれ…!!

光藤の七不思議

ここからは、私も日々頭を抱えておりますので、何かいい説がありましたらご教示お願い致します。

①フジの指輪

フジは細かい装飾の銀の指輪を三個、嵌めています。
ロクくんは「それを嵌めた手で、光さんに触るのは何の意味があるのか?」と考えています。
同じ気持ちだ―――…

ここまで書かれているわけですから、絶対に意味があるわけです。

まず3個、という個数に意味がありそうです。
考えた末、婚約指輪×1個+結婚指輪×2個=3個が現在の有力筋です。
幼い頃気まぐれにヒカルが婚約指輪をくれてフジは嬉しくて、じゃあ結婚指輪も贈り合おうよ!!とお互い1個ずつ持っていましたが、サクラオの忠告が絶対のヒカルが「やっぱり持っていられない」と言ってきた。捨てるくらいなら返して、とフジが言って自分で3個嵌めている。
という感じです現状…。

銀製で細かい装飾があるというのも気がかりですが…
現代であれば、どこか露店などで気軽に買えそうな類の指輪だなと。しかし分からん…

②合鍵

お互いなぜか合鍵を持っているようです。
なぜでしょうか。半同棲ですか?

③名前

こちらについては「東京少年を読み返して」に記載しました。

④容姿

二人の容姿の記述ですが、ヒカルがさっぱりしているのに対し、フジの美少年描写がすごいです。笑

ヒカルさんは髪を伸ばすわけでも切るわけでもなく…と、具体的な長さは分かりませんが、すべて中庸であるようです。
それが女子にモテる秘訣かもしれません。

フジはバイト先で胸元が露出していましたので、胸元が開いたシャツを着ていると思われます。それに銀の指輪。おしゃれさんですね。
唇だけこどもみたいに紅い。これテストに出ます。

⑤料理

二人とも料理が上手い。

ヒカルは14歳でクリームコロッケや茶碗蒸しを作る。自営業で忙しい家庭の末っ子だから、だそうですが果たしてそれだけか…?
(実はかまくらの実家も自営業ですが、お腹が空いたらカップヌードルなどを食べますので料理は上手くないです)
しかも一人分(お姉さんがいても二人分?)にそんな豪勢なものを?作れるように成長しますか?
可哀想なフジにごちそうを食べさせたいと振舞った…可能性…は…

フジはバイト歴が長いので、チャーハンなど賄い系の料理が上手いのは頷けます。
こちらはすぐに可決。

⑥合鍵売る事件

まずこの事件の成り行きを知りたい。笑

そもそもフジの研究室の女子は、もともとヒカルが好きなのか?
それでお金を貸しておいて、ヒカルの家の合鍵を手に入れたら目をつむるとゆする…

フジはどんな感情で女子に鍵を渡したんだ!!
なんでそんなに金が必要なんだ!!
発覚したとき、ヒカルに何と言われてんだ!!何発殴られたんだ!!

それで何故、髪を剃るという手段に出たんだ!!笑

⑦車・バイク

二人とも車を運転するシーンがあるので、免許を持っているようです。
ヒカルはさらにバイクにも乗る。作中でロクは初めて乗せてもらいますが、ヘルメットを借りています。
…ヘルメット二個あるなら、フジは乗せたことあるだろ?な?(詰め寄り顔)

ちなみにヒカルは他の車がいない道ではスピードを出すので、ロクに「普段落ち着いてる人が一番ヤバイ」と思われてました。
ヒカルもフジも、落ち着いた性格だけど本性ではなくて、寂しい幼少期に自分の気持ちを押し込めてしまっただけだと感じています。
なので、お互いその背景を知っているだけに素直になれるし、気を使わなくていいし、遠慮がない(そして殴り合いのケンカ)

最後は脱線しましたが、七つじゃ収まらなかった。
またの機会ですね。ほんと語りつくせないよ…

二人のその後

ここからは完全に私の希望です。

ロクが墨花亭に住むことになりましたので、サクラオとキクの二人パパの家庭に。

墨花亭に兄と住むのが夢だったフジは、少し複雑です。
ぼくも本当は独り暮らしじゃなくて、誰か好きな人と一緒に暮らしてみたかったなぁ…

その呟きを横で聞いていたヒカル。
「じゃあ、一緒に暮らすか?」

これです。決まりだ。式場を用意しよう。

もうサクラオも「男に惚れるな」なんて禁止しないでしょうし(自分だって諦めきれないんだから)、もう同棲すればいいのさ…
なんならフジは苗字を河村に変えちゃえばいいのさ…

…以上、ここまでお付き合いいただいた方がいれば本当にありがとうございました。
光藤のことを考えると、肌ツヤが良くなりますのでオススメです。

まだまだ二人について語りたいことがありますので、その時はまたよろしくお願いいたしますm(__)m